約 3,899,943 件
https://w.atwiki.jp/citfdc-shido/pages/73.html
The Forgotten Waltz Last night quietly She walked through my mind As I lay searching for sleep Her soft hand reached out she whispered my name Yes, she brushed a tear from my cheek And there these funny familiar forgotten feelings Started walking all over my mind It’s sad so sad to watch love go bad But a true love wouldn’t have gone wrong I’m just thankful for the good times we’ve had For without them I couldn’t go on With all these funny familiar forgotten feelings Walking all over my mind I must go on be strong Though millions of teardrops my fall Before those funny familiar forgotten feelings Start walking all over my mind
https://w.atwiki.jp/aniwotawiki/pages/30275.html
登録日:2014/10/28 Tue 16 14 00 更新日:2023/07/11 Tue 08 23 43 所要時間:約 12 分で読めます ▽タグ一覧 Waltz ぼうし音頭 伊坂幸太郎 全裸 変態 大須賀めぐみ 帽子ペロペロ 帽子卿 愛ゆえに 模倣犯 殺人鬼 狂人 「ハア」「ハア」 「ハア」「ハア」「ハア」「ハア」「ハア」「ハア」 「ハア」「ハア」「ハア」 しゅっ しゅっ しゅっ 「“君”が……似合うのはどんな子だろう?」 「ハア」「ハア」 出典:小学館ゲッサン少年サンデーコミックス単行本第3巻68頁 しゅっ しゅっ しゅっ 「君をかぶるのにふさわしい子……」 「ハア」「ハア」「ハア」 「今すぐ…」 「ハア」「ハア」 「探したい…探してあげたいのに…」 「ハア」 「邪魔をするんだ…」 ハァ… 「あの男、首折り男が…」 業者に依頼すれば簡単に殺し屋が派遣されてくる裏社会。 依頼人は殺し屋へ殺人に対する「安心」を求め、報酬額に応じて格付けされる殺し屋は自らの「仕事」に誇りを抱き、仲介業者は殺し屋と依頼人を結び「業界」の中で暗躍する。 時は『魔王 JUVENILE REMIX』より四年前、ガラパゴスケータイがまだまだ主流だった頃。 都会の闇に紛れ、快楽殺人を繰り返すシリアルキラーが人知れず東京23区を脅かしていた。 「業界」での彼の通り名は―― 帽 子 卿 出典:小学館ゲッサン少年サンデーコミックス単行本第3巻143頁 御覧の通りの変態である。 ≫Waltzの元凶 帽子卿は帽子を異常に愛する性癖を持つ変態殺人鬼である。 原作:伊坂幸太郎&漫画:大須賀めぐみによるリミックス作品『Waltz』における屈指の変態である。 というか今までの伊坂作品や(少ないけれど)大須賀作品の中でも群を抜いて変態である。 さっきも同じこと読んだって? 気にするな。大事なことは何度でも言わなければならないんだ。 帽子卿の殺人の手口は残忍かつ享楽的。 女をさらい、殺し、首を切り落とし、それに帽子を飾る。 それから念入りにデコレーションを加えた「作品」を写真に収め、不要な胴体部分は処分する。 そして大量の帽子コレクションに埋もれながら存分にペロペロしゅっしゅっするのだ。 遺体処理に悩まされていた彼は、いつからかとある物騒な集団と手を組み、作品制作を活発化させる。 当時、日本に勢力を拡大し始めていた中国系シンジケート・通称チクタク。 帽子卿にとっての「無用の長物」をチクタクが買い取り、臓器を売りさばくのである。 利害が一致し、「金のかかる遊びが金を生む遊びになった」時から、両者は理想的なビジネスパートナーであった。 そんな帽子卿だが、「首折り男」こと大藪に目を付けられたのが運の尽き。 欲望を御しきれない詰めの甘さから「業界」の情報網に引っ掛かり、新宿で女を三人拉致した時、既に大藪に犯行を嗅ぎ付けられていた。 そして沢ノ森8番ロッジの解体作業場で襲撃を受け、そこを訪れていたチクタクが応戦したことで何とか生き永らえた。 しかしチクタクは大藪を取り逃がしてしまった。 帽子卿はチクタクに大藪の排除を依頼。日本でのビジネスパートナーである帽子卿を守る必要があった彼らは、「首折り男」の抹殺に乗り出すこととなる。 更にチクタクに殺害を依頼しておいて帽子卿自身も気紛れに大藪を狙い始め、そこへ大藪に内縁の妻を殺されたというコンビニ経営者も同時期に岩西へ仕事を依頼していた。 こうして『Waltz』における「首折り男」をめぐる三つ巴の戦いの火蓋が切って落とされた。 ……なんでいきなりコンビニの店長っていう全然普通な民間人が出しゃばってくるんだ……? ≫本格登場 チクタクからまたしても大藪をすんでのところで取り逃がしたという報告を受け、自宅に閉じ篭っていた帽子卿。 冒頭の通り昂奮状態で帽子を激しくしゅっしゅっしながら気を紛らわせる日々。 全 裸 で 。 「変態だ……」と思ったそこの貴方。正解です。 だってこいつ変態だもん。 そんな変態快楽殺人鬼帽子卿は遂に我慢の限界を迎え、昼間に人通りの少なくなる通りで女性を誘拐。 ウキウキ気分で作業場へのドライブを楽しんでいたところ、チクタクから「首折り男を発見した」という報せを受け、新宿へ引き返すのだった。 そして新宿公園を脱出した蝉と(大藪とそっくりなだけの)苺原を発見。 車で轢き殺そうとするが、標的の一致によりチクタクからの逃走計画が整うまで大藪に死なれては困る蝉に妨害を受ける。 その時、大事な大事な帽子を車外に落としてしまった。 「………ごめんね。」 「大切な君を落としてしまうなんて……」 「汚れてしまったね、今 ふいてあげるよ。」 出典:小学館ゲッサン少年サンデーコミックス単行本第3巻143頁 ベロベロベロベロ ベロベロ ベロベロベロ ベロベロベロベロベロベロベロ しかし帽子の汚れを拭いているうちに苺原にも薬の切れた女性にも逃げられてしまい、蝉を置いて帽子卿もその場を離れる。 次に向かった先はチクタクの構成員のうち応答しなくなった者の最終地点。 その立体駐車場に因縁の「首折り男」が。しかも手負いで。 「怖いよ。君は怖くて、とても邪魔だ。」 「僕の、愛を、妨げる、君が、とても邪魔なんだ。」 「愛のために、僕は殺す。」 「全ての犠牲は、愛。」 「僕の愛ゆえ。」 「殺し屋の俺には納得しかねる犯行動機だ。」 そして帽子卿は「首折り男」を五階から突き落とした。 ≫ところが! 下を見てみたら「首折り男」は血達磨の形相でこちらを見上げ返していた。 二度見する頃にはその姿も消えており、恐怖と狂気に支配された帽子卿は態勢を整えるべく帰宅する。 ただしこれは苺原の偽装。それにまんまと引っ掛かって大藪が生きていると誤認したのだ。 そのまま彼は、帽子が満載のクローゼットに身を押し込みながらチクタクに相談する。 全 裸 で 。 「殺し屋の仕事に口を出すな、この変態。」 おまけにチクタクの指揮官である貧乳姉さんから罵倒を頂きました。 よく言った貧乳。お前にはバストアップマシーンを買う権利をやろう。 チクタクは「首折り男」の捜索を一度は打ち切るものの、 大藪の変装をさせた部下の手で「業界」の関係者を連続で殺害し、裏社会の人間を敵に回させることで大藪を炙り出す作戦を開始。 このせいで大藪as苺原は休む間もなく逃げ回った挙句、ノイローゼになってビルの屋上から蝉に向けてゲロ吐いた。 その後「首折り男」とその伝言を受け取った蝉は別々のルートから沢ノ森に集結。 三者が奏でる三拍子の円舞曲が始まろうとしていた。 その頃、当の変態は別荘でくつろいでいた。 出典:小学館ゲッサン少年サンデーコミックス単行本第5巻50頁 「やはり女は…無口に限る。」 「首折り男」にバレている解体作業現場は8番ロッジ。「秘密の隠れ家」としている13番ロッジは安全なはず。敵はチクタクに任せて自分は悠々と風呂上り。 しかしチクタクの貧乳姉さんに「そこを動くなよ!? 絶対に動くなよ!?」と釘を刺されていたにもかかわらず、やはり帽子を乗っける台座欲しさに別荘を出ようとしてしまう。 「残念だったな。」 残念! そこに現れたのは「首折り男」!! ついでに「首折り男」を追って来た蝉!! しかもその頃岩西が「令嬢」経由でロリロリしいスズメバチちゃんを抱き込んで「お菓子の家にはハチミツだァー!」したので、チクタクは完全に壊滅状態。 絶望しかける貧乳を岩西が「帽子卿を始末するんだよ。」「あの男はもう助からねえんだよ!!」「ひひひひひひひひ」と煽る煽る。ざまあ。 しかし貧乳は岩西の挑発をものともせず帽子卿へ連絡を取る。 岩西の言葉の真偽・帽子卿の生死の行方・仕事の続行と放棄。 それを決めるのは自分自身だ、と…… 「首折りが来た!!!」 「さようなら、帽子卿。」 「あなたの時間は、間もなく止まることでしょう。」 ≫過去 普通の学生だった。普通の家族、普通の成績、普通の友達。 一般家庭に生まれ、平凡な毎日を繰り返すうちに、日常に倦んでしまった彼は小動物を解体しては遺棄する行為に手を染めていた。 人とは違うすごいことをしている。そんな気分になるためだけに。 中学三年のある時、彼は同じ中学に通う美少年に猫を殺す現場を見られてしまう。 しかしその美少年は怯えることも通報することもせず、逆に彼の「作品」を「弱いものいじめだ」と揶揄する。 「首を、落としてみなよ。」 「そして、その首に小さな帽子を乗せるんだ。僕ならそうする。」 「無償で、ただ美しさを求める、それが作品に対する愛。金や賞賛を求めるのは最も軽蔑すべき行為。」 出典:小学館ゲッサン少年サンデーコミックス単行本第5巻125頁 「全ては、愛ゆえに。」 翌日、美少年の言葉を何一つ理解できないままいつも通りに登校すると、彼のクラスは騒然となっていた。 黒板に昨夜の美少年の「作品」と思われる、帽子を飾られた女の生首の写真が貼ってあったのだ。 「ガブリエル・カッソの『ウェールズ』って映画、観たことある? 帽子をかぶったヒロインが首を切られてしまうんだけど、帽子があんなに美しく見えたのは初めてだったよ、感動して涙があふれた。」 その「作品」を見た瞬間、彼の眼からは涙が溢れ、世界観が変容した。 彼も帽子をかぶり、あの時の美少年の真似をして作品を作り始めたのだった。 ≫末路 「………………なぜ…」 「酷い…酷いよ君達…」 「どうして…」 出典:小学館ゲッサン少年サンデーコミックス単行本第5巻171頁 「どうして寄ってたかって この僕を―――――――!!!」 「「「「お前が邪魔なんだ。」」」」 一時は蝉と「首折り男」を部屋に閉じ込めることに成功した帽子卿だったが、そこへコンビニ店長と岩西が次々と現れ、 一時的に手を組んだこの四人が一斉に自分を狙っていることを知らされる。 見事に総スカンを喰らった帽子卿は逃走。でもすぐ追いつかれる。 そこで彼は屋敷に放火。バカジャナイノー。 「さあ折ってみろ!」 「僕の首を。」 「首を!!」 「首を!!」 「折ってみろよ! 首折り男ォ!!!」 「わかった。」 更にその現場へ現れたもう一人の「首折り男」。 さっきまで自分を追っていた「首折り男」がほくそ笑む。 なんだかんだで生きていた大藪は、顔が似ているだけの全然普通な高校生である苺原と二人組で行動していたのだ。 そこへ踏み込んだ蝉のナイフを避けた際に服に引火してしまい、帽子卿は間抜けにも殺し屋×2+高校生のトリオの前で堂々と服を脱ぎ出す。熱いから仕方ないよね。 だからあっけなく蝉に刺されて、喉を掻っ切られるのである。 恨み言も断末魔も発する間もなく、こうして帽子卿は死んだ。 全 裸 で 。 その後、蝉の手で更に火を放たれた屋敷諸共、彼の遺体は消し炭となっていった。 フンフーン♪ かわいい あの項目は アニヲタwiki! 追記・修正 するよ キメ!! だって wiki篭りなんだもん 画像も追加 フンフ… キメ!! ハアハアハアハア 荒らしなどいらぬ 立て逃げ? 何ですぐ消さないの? キメ!! 項目フンフン追記・修せ… キメ!! キメ!! △メニュー 項目変更 この項目が面白かったなら……\ポチッと/ -アニヲタWiki- ▷ コメント欄 [部分編集] 項目懲りすぎワロタw -- 名無しさん (2014-10-28 20 15 11) ぼうし音・・・騙したなァ!! -- 名無しさん (2014-10-29 00 17 37) どうかしているキャラの全然普通な項目 -- 名無しさん (2021-05-20 22 29 17) 名前 コメント ぼうし音頭♪ ぼうし音頭♪ ぼうし音頭と言ったな。これは嘘だ。 「…………………………………………………全ては…」 「 僕 の 愛 ゆ え に 。」 ≫もう一人の帽子卿 「愛が何かと聞かれたら、僕は迷わず『無償』と答える。」 「僕がこの世で最も軽蔑する行為は…愛を金に変えることだよ。」 岩西事務所に「首折り男」殺害を依頼した、都内でコンビニを経営している全然普通のおっさん。 実はこいつが本家本元「元祖帽子卿」とも言える超危険人物であった。 コンビニ店長とは仮の姿。その正体はやはり女を殺し、頭部に帽子を飾る殺人芸術家。 変態の方の帽子卿との違いは、「作品」の制作を通じて金銭を得たり評価を求めたりしないという点。 あと変態じゃないし無駄にイケメン。中学生の頃は美少年だった。 中学生の頃は美少年だった。 つまり、少年時代の変態帽子卿を唆し、殺人への道を説いた美少年と同一人物である。 本家本元にして元祖であり、物語の元凶の元凶とも言える。 変態に自分が「作品」を作っていることを教えた日から彼は変態の行動を監視し、 チクタクを雇ったことも大藪に尻尾を掴まれたことも、変態の解体作業現場も隠れ家も全て把握していた。 そして沢ノ森で大藪に襲われた際も木陰から様子を窺っており、大藪が自分の存在に気付いたことも察知。 内縁の妻が「首折り男」に殺されたとでっちあげ、岩西事務所に仇討ちを依頼した。 内縁の妻というのも実質的には殺人芸術家の顔を隠すためのカモフラージュで、「首折り男」の犯行に見せかけるために彼が首を折って殺害した。 やたらと金払いが良いのは彼女の遺産を自分のものにしたため。 この徹底的な秘密主義にムカッ腹が立った岩西は報酬三割増しを要求した。 変態が一年前にチクタクと手を組んだ時から変態を始末する機会を窺っており、 大藪も変態を狙っていること、大藪を狙わせた蝉がチクタクの妨害に手をこまねいていることから、遂に最優先で変態を殺すチャンスが訪れ、行動開始。 流石に岩西が依頼人の胡散臭さにコンビニへ乗り込んできた時は殺そうとしたが、 大藪が苺原と蝉を介して依頼の不自然さを指摘した際、「首折り男」が自分をも狙っていることを確信。 そのメッセージから一致団結し、チクタクも帽子卿もまとめて片付けられる布陣を整えた。 「愛を金にかえる行為は許しがたく醜いものだよ。」 出典:小学館ゲッサン少年サンデーコミックス単行本第5巻134頁 ついでに貧乳姉さんも「作品」の仲間入り その後岩西の入れ知恵で「劇団」を雇ったりメモを残したりして「首折り男」や蝉を沢ノ森13番ロッジへと誘導。 蝉が変態を刺し殺した後、依頼完遂の暁には予定通り蝉も始末するよう岩西に念押しする。 しかし岩西は最後の最後で蝉という逸材が惜しくなり、契約を破棄してしまう。 蝉を生かすために自分へ銃口を向ける岩西。 自分を殺すつもりだと直感した、その瞬間―― ゴ ッ 満身創痍で正気を失った大藪が、彼の首を折った。 「どうして… ……僕が……」 「僕はただ… 静かに愛していたかっただけなのに…」 火を放たれて崩壊する屋敷。 瓦礫に埋もれてゆく彼の眼に焼き付いた、最期の光景は…… 「うつく」「し」「い」
https://w.atwiki.jp/wiki5_ggeneration_portable/pages/54.html
新機動戦記ガンダムW EndlessWaltz ユニット名称 Lv○ トールギスⅢ Lv01+ トールギスⅡ
https://w.atwiki.jp/qujila/pages/358.html
2013/11/23 AOYAMA NACHT MUSIK Vol.15 出演くじら杉林恭雄(vocal, guitar) 近藤達郎?(piano, accordion, harmonica, chorus) 中原信雄?(bass) 中川五郎(vocal, guitar, banjo) ヨタロウband伊藤ヨタロウ(vocal, guitar) 河村博司(guitar, vocal) 磯部舞子(violin, andes) 岩原智(bass) 熊谷大輔(drums) DJ hb 会場LAST WALTZ(渋谷) Open/Start18 00/18 30 Charge2500/3000+drink セットリスト ※くじらのみ 日曜日のピエロ エリコ みずたま ロンド ナガラリバー 女たちが泣いているから KAPPA DRAGON アンコール(ヨタロウBand、中川五郎、杉林恭雄、近藤達郎) 大きな壁が崩れる(We Shall Overcome) コメント ライブの感想をどうぞ。 名前 コメント
https://w.atwiki.jp/animerowa-2nd/pages/563.html
PRINCESS WALTZ of 『Valkyrja』 (前編) ◆tu4bghlMIw 《Section-13:ギルガメッシュ――英雄王 ①》 眼の前のむさ苦しい男、ラッド・ルッソが持ち出した提案は『馬鹿げている』という領域を遙かに超越した荒唐無稽なものだった。 最後の一人になるまで潰し合う……そもそも、我がそんな遊戯へと講じる利点が皆無ではないか。 加えて何故この雑種の意見に従わなければならんのだ。我は英雄王ギルガメッシュ、誰からの指図も受けん。 そもそもこの駄犬がこんなことを言い出した理由も、おそらく自らの狂気もとい趣味故だろう。 下劣な笑い声を上げながら身を捩っている駄犬に贋作者と蜘蛛が凄まじい剣幕で文句をつけている。 ある種達観した存在が勢揃いしたこの場において、かの二人だけが"人間"であるからなのだろうか。 蜘蛛はともかくとして、衛宮士郎に未だそのような感覚が残っていたことには驚きを隠せないが。 駄犬の言う『バトルロワイアル』――それはこの八十二名よりスタートした殺戮舞踏を更に縮小する、という試みだ。 我は未だ螺旋王の真意へと到達することは出来ずにいる。 何故奴がこのような催しを開催し、何を目的として我達を戦わせているのか――答えは出ない。 さて、ひとまずどうするべきか。 この目障りな雑種三匹を殲滅する――これはいい。 しかし、問題はその後だ。ナオを発見することが出来たのは僥倖であったが、方針が未だハッキリしない。 「ラッド!! お前は馬鹿か、ふざけるのも大概にしろ!!」 「ふざけてなんていねぇーよぉおおお、エミヤ!!! こんなに人間がいるんだぜ!? やっぱイベントって奴が必要じゃねーのかなぁ、おい! 俺も入れてよぉ六人もいんだぜ!! ほれ。イチ、ニィ、サン、シー、ゴー、ロク…………あ? ナナ?」 「七? お前、何を言って――」 『七』だと? 女――藤乃静留が離脱した以上、ここには六人しか参加者はいないはず。 その場にいた全員の瞳がラッド・ルッソの見詰めていた方角へと向けられる。 「イ、イリヤ!? イリヤなのか!?」 「――ほう」 思わず、笑った。 イリヤスフィール・フォン・アインツベルン――またの名を聖杯。 第五次聖杯戦争における聖杯兼マスターとしてバーサーカーを従えて参戦したアインツベルンの姫君だった。 今までの放送で名前を呼ばれていなかったため、生きているとは思っていたが……これは思わぬ拾い物だ。 「シ……ロウ、よか…………た。早く……逃げて……」 「ど、どうしたんだその傷はっ!? 何で全身ズタズタに……!?」 「い、い……から。早く……アイ……ツが…………アイツが……来る……ッ!」 誰かに襲われることなどまるで考えずに衛宮士郎が聖杯の元へと走り寄った。 聖杯は紫色の衣装を真っ赤な血で染め、息も絶え絶えという様子であった。 手足には何かしらの刃物によって付けられた切り傷―― 聖杯は全身をガタガタ震わせながら、衛宮士郎に必死で呼び掛ける。 だが奴は状況が把握できていないのか、聖杯の身体を気遣う台詞を吐くばかり。 ……まるで、埒が明かない。 「汚い口を塞げ――衛宮士郎」 「ギルガメッシュ!? イリヤに何をするつもりだ!?」 「喋るなと言っている。耳が穢れるわ。状況を知りたければ少し黙っていろ」 こうしてようやく、小さな嗚咽を衛宮士郎は飲み込み、押し黙った。 我はゆっくりと聖杯に問い掛ける。 「ギル……ガメッシュ」 「聖杯よ――単刀直入に聞く。誰が来るのかは分かった。 だが、奴の力は人の身としては十分過ぎるものとはいえ、我は愚かそこの老いぼれや射撃手にも明らかに劣る。 一体何をそれほどまでに心配しているというのだ?」 「やく……そく、して…………アケチ達……に協力……して……」 「何?」 「刑務所……いる……から、ち……からを……!!」 「チッ――仕方ない、誓ってやろう。答えよ、聖杯戦争を経験した貴様をそこまで脅えさせるモノは一体何なのだ?」 「へ…………ぃ……」 「聞こえんぞ。何が来ると言うのだ?」 「…………六つ……の……頭の…………」 「――――もしかして、それはうちのことどすか?」 瞬間、『闇に影が』差した。 時刻は既に二十四時になろうかという頃合。 まともな灯りなど周囲にはほとんどなく、月と星を頼りに我達は戦っていたと思っても過言ではない。 そして、その光が遮られた。つまり――それは、 「――散開するッ!!! ナオ付いて来い!!」 「ちょ……っ!! 金ぴか、あれは……!!」 「説明は後だ!!」 天から、巨大な"何か"が降って来たということ。 □ 《Section-14:ニコラス・D・ウルフウッド――牧師 ①》 「……なんなんや」 思わず、言葉を失った。 数百メートル先に位置する映画館。その周辺で数十分前に凄まじい爆音が響いたことはよう覚えとる。 多分何人かの参加者がドンパチやってるんやろうなぁ……とは思っていた。 でもひとまずはこの自分を嘗めくさった柊かがみを何とかせんとどうしようもない、そんな風に思っていた訳だ。 今現在、柊かがみは……寝ている? 散々甚振った疲れか、泥のように潰れてしまっている。半ば気絶したようなものなのだろうか。 叩き起こして再度拷問に掛けることは容易……ただし、 「あの紫色の山はなんじゃい」 今し方出現した妙な山、というか、もしやアレは生き物なのだろうか。とにかく、そちらの方が今は重要だ。 凄まじい音が響いた、ということは多分上から落ちて来たのだ。 どこから? …………わいに聞くんやない。 そうなると、逆にコイツには眠っていて貰った方が得策だ。 一旦起きてしまうと、不死故にその行動を制限するのが厄介である。 そろそろ禁止エリアに運ぼうかと思っていたのだが、思っていたよりもこの場所からは遠い。 「しかし……本当にゾンビなんか、この嬢ちゃんは」 アレだけ渾身の力を込めて殴り倒したのに、もはや完全に彼女の傷は治ってしまっている。 流石に胃の中から吐き出した汚物は戻らないようであるが。 むしろ、こっちの拳が痛いくらいだった。 まぁ、そもそも不死身であることが分かっているのに、刀や銃など勿体無くて使える筈もない。懸命な選択だったと思う。 あの撲殺拷問もこちらのイライラをぶつけるための――要は八つ当たりだった。 が、気分が晴れたかと言われればそんな訳がない。 例えば――ジムに置いてあるサンドバックが数回殴っただけで破れてしまったら、どう思うだろう。 普通は、キレる。 「おいコラなんやこのヤワなボロ屑は!?いい加減にせぇよ!?」という気分になる。 では逆に壊すつもりで切り掛かった案山子がいつまでたっても壊れなかった場合は? 言うまでもない。同様に普通は、キレる。 まぁ単純に言えば、柊かがみをボコボコにしてもまるでこのイライラは治まらなかった、ということだ。 「しゃぁないな……不死身の嬢ちゃん、命拾いしたなぁ。次はちゃんと殺してくれる相手に拾われるんやで?」 物言わぬ気絶中の女に一声掛けて、歩き出す。 目的地は当然の如く、映画館。 あの場所はプンプン匂う。ああ、俗に言う――死臭って奴だろうか。 このイライラを晴らすには丁度いい。 「あん?」 数百メートル進んだ所にやけに豪壮な剣が落ちているのを見つけた。 確か不死身の嬢ちゃんが使っていた武器だ。名前は確か『エクスカリバー』だったか。 今持っている二本の刀よりは大分使えそうに見える。 「ツイとるやないけ」 軽く左右に振ってみる。ふむ、中々手に馴染む良い剣だ。 まぁしばらくはこの武器を使うとするか。 もしかしたら――そろそろ自分にも運が回ってきたのかもしれない。 滑り出しは上々、そんな所だろうか。 □ 《Section-X1:藤乃静留――蛇 ②》 乱戦から離脱し、その周囲で発見した外国人と思われる少女を殺害し、道具を回収。 脚に装備していたローラースケートを少女の履いていた『マッハキャリバー』というものへと履き替える。 どうも『デバイス』という種類の意思を持った道具らしい。 しかしとある妙なことにも気付いた。 つまり、いつの間に、こんな場所まで来ていたのだろう、と。 映画館の近くで戦っていたはずなのに、気が付けばうちと少女は見慣れぬ場所までやって来ていたらしい。 あの妙な形の河、いくつかも河川が枝分かれする分岐点……ということはここはA-6だろうか。 さて、これからどうするべきだろうか。 少女は重傷だ。とはいえ、今すぐ死ぬほどの怪我ではない。今は気絶しているが……処理をすれば十分助かる。 もっとも、明らかに血が足りないので放っておけば出血死するだろうが。 彼女を軽く拷問して何かしらの情報を搾り取る、という展開が第一に挙げられる。 戦闘をしてみて分かったこととして、彼女は攻撃力はそれほど高くない。 最後に使用した『ディバインバスター』という技だけは注意が必要だが、念入りに拘束すれば問題もない筈だ。 「ん……なんやろ、アレ」 『妙なもの』が川縁に立っている。 夜の暗闇を吸い取るように、キラキラと輝く大きなオブジェ、だろうか。 何なのだろう、アレは。 遠目加えて夜目であるため、しっかりとは見えない。 灯りも頭上に煌く黄金の月だけだ。光源としてはさすがに心もとないと言わざるを得ない。 高くて、透明で、何かで濡れていて、大きくて…… 「こおり……?」 そう、まるで映画に出てくるような豪壮な氷柱が河に堂々とした風貌で佇んでいたのだ。 数十メートルはあるであろう、この位置からも明らかにその存在が異様であることは見て取れる。 常識で考えれば、このような街中に巨大な氷がある筈もない。 つまり人為的にあの物体は出現したことになる。何かしらの能力が行使された証―― 「あ…………」 氷。 巨大な冷気を操る力。 吹き荒ぶ吹雪。 全てを覆いつくす凍気。 そして、誰かの能力によって生み出された氷の柱。 「まさか…………」 自分は、知っている。思い出す必要なんてなかった。 いついかなる時であろうと、この心は彼女への想いで溢れている。 だから、余計なことを考える必要など、そこにはなかった。 ある筈もなかった。 「な、つ……き」 氷を操る能力。それは玖我なつきのチャイルド――デュランの持つ力なのだから。 確信、した。 いや他に氷を扱う能力者が参加している可能性は十分に高い。 加えてHiMEはチャイルドの使用を制限されている。デュランもおそらく同様に。 アレが、なつきによって生み出された氷である筈がない。 それでも、両脚はスルスルと、光へ惹き付けられる羽虫のように勝手に前へ前へと進んでいく。 自分で自分の身体が制御出来ない。 周りのことなど、どうでもよくなってしまった。 流れる河も、濡れていく身体も、肌寒い風もまるで気にならない。 心は完全に気付いてしまったのだ。 いる。 あの場所に、なつきが。 □ 《Section-X2:藤乃静留――蛇 ③》 闇が謳う。 深々とした黒と蛍の光のように照らす月が彼女を飾り立てていた。 ゆっくりと、その傍らに寄り添うように腰を降ろした。 彼女は空を見ていた。 彼女は月を見ていた。 「……なつき」 まるで何かを成し遂げた後のような、満足げな笑みを浮かべる最愛の人――玖我なつき。 そして人形のようにその隣で肩を震わせる女――藤乃静留。 そっと、その頬に触れてみる。 人間らしい温かみなどある筈もなくて、陶磁器のように滑らかな感触と冷たい体温だけが皮膚へと広がっていく。 何かを追い求めるように指先は首へ、そして彼女の身体へと至り、ゆっくりとその存在を確かめる。 それは、まるで時計の針が止まってしまったかのような時間だった。 自分と、そしてなつきだけがその空間に居て、でも息をしているのは一人だけで…… 川のせせらぎと風の音、そして自分の心臓の音だけが二人の空白を埋めてくれる。 赤を通り越して、既に黒色へと変化していた心臓の傷。 いつもなつきが着ていたライダースーツの革の感触が指先を軽く撫でた。 なつきと再会出来たら話したいことが沢山あった筈だった。 だけど、言葉が出てこない。 意味もなく、非力な少女のように名前を呼び、その身体に縋りつくことさえ出来ない。 自分は中途半端だ。何もかもが適当で、フラフラと遊びまわって―― どうして、一番初めにゲームへと乗ってしまわなかったのだろう。 あの時、出会った人間を全て殺していれば、もしかしたら今もなつきは自分に微笑みかけてくれたかもしれないのに。 「な、つき……」 その唇は今も尚、瑞々しい果実のような膨らみを保っていた。 気が付けば顔と顔が近付き、うちは折り重なるようになつきの胸の中へと吸い込まれていった。 ああ、これで二回目だ――なつきの寝込みを襲うのは。 回る。 回る。 グルグルと螺旋を描き。 踊るように。舞うように。遊ぶように。 自分はHiMEだ。 その存在を証明するものが共通する特別な痣とエレメント、そしてもう一つだけある。 今思えば不思議な話だった。 そもそも"あの子"が欠けていたのに、本当に自分はHiMEだっただろうか。 HiMEの力とは想いだ。 大切な人を守りたいと願う心。一緒にいたいと思う心。 愛情、友情、親愛、尊敬、敬愛―― 自分の大切なものを賭けてまで戦う、それがHiMEの宿命。 「鍵」となる相手と手を取り、戦姫を目指す舞踏だ。 なつきは死んだのに、自分の身体が消えてなくなることはなかった。 あの、瞬間、巨大化したデュランの砲撃が"あの子"の身体を貫いた時二人の心は通じ合った筈なのに。 少しだけ、悔しかった。 どうしてこの身体が消えて無くならないのか不思議で堪らなかった。 "あの子"達を呼び出すことに何かしらの制限が掛かっているのは確実だ。 そして、それは同時に「大切な人」に対しても同じことが言える……のかもしれない。 少なくとも、自分はそうやって嵐のように荒れ狂う心を納得させた。 それでも、心の闇は晴れない。 『なつきは自分のことなんて、どうでもよくなってしまったのではないか』 そんな風に考え出すと、次から次へと黒い思考が膿のように湧いてきて、狂ってしまいそうになった。 喉を掻き毟って、両肩を思いっ切り抱き締めてもその衝動は治まらない。 だから、自分はゲームに乗ったのだ。 なつきと永遠の時を生きるため? いや、違う。 それは所詮、言い訳だ。つまらないプライドを覆いつくすための見栄に過ぎない。 自分の望みはただ一つだけ。ささやかで、慎ましく、ちっぽけな夢だ。 なつきに、一つだけ聞きたいことがあった。 それさえ確認出来ればその瞬間喉を掻っ切って自殺してしまっても構わなかった。 永遠の時ですら、その一瞬を飾る至上の幸福には敵わないのだから。 ――――なぁ、なつき。まだうちのこと好きなままでいてくれてるん? 自分がいて、なつきがいて―― もしも、なつきが自分を好きでいてくれるのなら、永遠なんていらない。 灯篭のようにすぐ消えてしまう炎で十分だ。 だから、戦うのだ。なつきをもう一度抱き締めるために。一瞬の微笑みを勝ち取るために。 身体がボウッ、とした光に包まれる。 緑色の粒子が空を舞う。 空へと螺旋を描きながら伸びていく一陣の風のように、何かが細胞の一つ一つを変えていく。 それはHiMEが戦いに敗れ、「大切な人」が消えていく時の光と似ていた。 心と心が、"螺旋"の力で結ばれる。 背後から何かが競り上がるような凄まじい轟音が響く。 まるで河の中から巨大な塔が出現したかのような衝撃が周囲を襲った。 ゆっくりと、天を見上げる。その、自分を見下ろす影を。 そう、気が付けば、"あの子"はそこにいた。 山のように高く、大きくな身体。 六つの頭に研ぎ澄まされた刃のような牙。闇夜で光る眼。 紫色の体躯を月明かりで照らして、十二の瞳でこちらをじっ、と見つめている。 「悪かったなぁ……ほんまに待たせてすまんかったわぁ」 ああ、勘違いなんかじゃなかった。 そして、自分もこれでなつきとお揃いだ。自分はもう一度、HiMEになったのだから。 大切な人との絆の証――うちの想いの力、ようやっと届いたんや。 「行ってくるで、なつき」 【藤乃静留@舞-HiME 螺旋力覚醒】 □ 《Section-15:東方不敗――拳王 ②》 「なんという……ことだ」 間一髪、と言った所だろうか。 まさか頭上からあのような大きさの巨大生物が登場するとは考えている訳がなかった。 あのサイズの相手ならば、通常はガンダムを用いて戦闘するべきだ。 とはいえ生身でも戦うことが出来ない、という訳ではない。 だが、さすがにアレは大した意志を持たないゾンビ兵の操るデスアーミーとは比べ物にならないだろう。 多少の被害は覚悟の内、ということか。 「くっ…………ダメージを受け過ぎたか」 特に最後に英雄王にやられた傷が効いている。 ドモンにやられた腹部の傷も今更ながら厄介だろう。一度、どこかで身体を休めた方がいいかもしれない。 「……む?」 その時、自らのポケットにしまっておいた指輪が消えていることに気付いた。 衛宮士郎から奪い取った特殊な力を持つ指輪だ。離脱した際にどこかで落としたのだろうか。 とはいえ、いかに優秀であろうと、自分には無用の長物である。なぜなら、 「……構わんか。そもそも、わしではあの輪っかは小さすぎて指が入らんからなぁ!」 あのような、女物の指輪が嵌められるほど軟弱な鍛え方はしていないからだ。 実際、メリケンサックなどでなく純粋に指輪を着ける武道家が存在するかどうかも微妙ではあるのだが。 【C-6/道端/一日目/真夜中(放送直前)】 【東方不敗@機動武闘伝Gガンダム】 [状態]:全身にダメージ(大)、特に腹部に無視できぬ大ダメージ、肩から腰にかけて切り傷、左腕に中度の切り傷、腹部に中度の切り傷 全身に中度の火傷、わき腹に小さな穴、疲労(大)、螺旋力覚醒 [装備]:マスタークロス@機動武闘伝Gガンダム [道具]:支給品一式(一食分消費)、レガートの金属糸@トライガン 、ルールブレイカー@Fate/stay night、卓上コンロ用ガスボンベx2 [思考]: 基本方針:ゲームに乗り、優勝して現世へ帰り地球人類抹殺を果たす。 1:ひとまずは傷を癒す。 2:優勝の邪魔になるものは排除する。 3:ロージェノムと接触し、その力を見極める。 4:いずれ衝撃のアルベルトと決着をつける。 5:そしてドモンと正真正銘の真剣勝負がしたい。 ※螺旋王は宇宙人で、このフィールドに集められているのは異なる星々の人間という仮説を立てました。 本人も半信半疑です。 ※Dボゥイのパワーアップを螺旋遺伝子によるものだと結論付けました。 ※螺旋遺伝子とは、『なんらかの要因』で覚醒する力だと思っています。 ですが、『なんらかの要因』については未だ知りません。 ついでに、自分自身が覚醒していることも知りません。 □ 《Section-16:結城奈緒――蜘蛛 ②》 「う……そ……でしょ」 あまりの突然な事態に頭がどうにかなってしまうのではないかと思った。 いや、だって在り得ないだろう、常識的に考えて。 ラッドのおっさんが「バトルロワイアルやろうぜ!」とかアホなことを言い出したと思ったら、 なんかやけに肌の白い女の子が瀕死の重傷を負った状態で現れて「逃げて……」とか言って。 「はぁ?何言ってんの意味分かんない」みたいな感じでボンヤリと衛宮士郎があたふたしてるのを見てたら、 空から――凄まじく巨大な"蛇"が落ちてきた。 「ごきげんでっか、皆さん」 現れたのは藤乃静留のチャイルド、清姫だった。 当然の如く藤乃は六つある頭のうちの一つに悠然とした佇まいで立っている。 …………ああ、なんかやけに見慣れた光景なんですけど、コレ。 「し、シズルさーーーん!! 僕達のピンチに駆け付けてくれたんですね!!! バトルロワイアルなんてくだらない、そういう事なんですね!! ああ、感激だなぁ……僕はずっと信じてましたよ!!」 色眼鏡と赤い外套、そして鮮やかな金髪をホウキみたいに逆立てた男が情けない声を出した。 こいつの顔は一応、見覚えがある。 人間台風――ヴァッシュ・ザ・スタンピード。あたしに支給された手配書に載っていた人物。 なんか凄まじい額の賞金が掛けられた指名手配犯だ。 それなのに「殺し合いは駄目!絶対!」みたいな論理で、誰一人この場から死者を出すまいと頑張っている。 まぁ、要するに変な奴だ。 「ん……」 その時、大騒ぎするヴァッシュ・ザ・スタンピードを尻目にあたしがふと足元に眼をやると妙な指輪が落ちているのを見つけた。 ひょいっ、と拾ってとりあえず指に嵌めてみる。 ――××××××× ん? なんだ……この単語。どこから降って来たんだろう。 一度外してみる。そして再度装着。また、頭に良く分からない単語が響いた。 HiMEとそれなりに関連性のあるワード……ではあるが、だから何だというのだろうか? 指から取ることは出来るので、少なくとも呪われてはいないようだが。 「ヴァッシュはん。あんさんに言っとかなあかんことがあるんよ」 「何ですか? 僕は別に逃げた事を怒ったりは――」 「すんまへんなぁ。その女の子を襲ったのはうちなんどす」 「は――!?」 「その前に……」 あたし達を見下ろす藤乃がぐるっ、と首を擡げその場に居た人間を確認した。 ん、アレ。なんで藤乃の奴、デイパック背負ってないんだろう。 というか、ラッドのおっさんだけじゃなくてあの東方不敗とかいう爺さんもいなくなってる? 「結城はん。うちのかわいらしい清姫を見た感想を聞かせて貰えると嬉しいんやけど」 「…………なんで、アンタはチャイルド使えんのよ」 「『恋する乙女』は強いんでっせ?」 「ハッ、意味分かんない」 理不尽だった。 正直、この状況であたしの側にジュリアがいたとして、何が出来るという訳でもない気はするが。 そもそも《蝕の祭》の時、あたし達は藤乃のチャイルドではなくてエレメントだけでも十分にやられていたのだ。 ジュリアを噛み殺したのも、コイツの清姫な訳だし。 「それとなぁ、面白いモンも手に入れてな。『デバイス』いう道具らしいでっせ」 「デ……バイス?」 「そうや、しかもコレには驚きの機能が付いとって――」 そこまで言い掛けて、藤乃は「おやっ」という感じの眼で私を見た。 視線の先は――私の指先。つまり、先程拾った謎の指輪だ。 「なんや結城はんも持っとるやないか」 「コレ……がデバイス?」 「そうや。うちのとは違ってあまりお喋りやないようやけど。それに――例の単語、もな。浮かんで来とるさかいに」 「単語って……藤乃も……!?」 そしてニタリ、と笑った。 「ほな、一緒に言ってみましょか」 「藤乃、アンタ……」 「はい、さんはい――」 「ああもう!! 分かったわよ、言えばいいんでしょ!?」 背筋がゾッとするような笑顔を携えたまま、藤乃は小さく両の掌を叩き合わせる仕草を取った。 動作だけを説明すれば、それは小さな子供をあやす時のような慈愛に満ちた動きだ。 だけど眼は笑っていない。鬼のような雰囲気を全身から発しながら、藤乃は私にも一緒に『この台詞』を言わせようとしているのだ。 聞きやしない。こちらの腹の中はお見通しって訳だろうか。 まぁいい。どちらにしろ、私もこの胸の中で疼くよく分からない衝動を解放したいと思っていた所だ。 HiMEだけにしか分からない、特別な単語なのだろうか。 この場において、私、結城奈緒と藤乃静留だけが持ち合わせた感情を発露する。そのことに特別な問題があるとは思えない。 ――つまり、それは誓約の言葉なのか。 「「マテリアライズ!!」」 そう叫んだ瞬間、眩い光が私達の身体を包み込んだ。 閃光に包まれ、私の身体が変わっていく感じを覚える。 この『デバイス』という奴を手にした瞬間から、燻っていた言葉――マテリアライズ。 どうやら些細な気のせいではなかったらしい。 なんだろう……これは? 懐かしい、とか気持ち悪いとか、そういう感覚じゃない。 ただ初めての気持ちじゃないのは確かだ。 まるで遠い未来か過去の、平行する世界の自分と一体化するような……何を言っているんだ、あたしは。 ……とりあえず、変な気分。 「う――――な、こ、これは……!!」 「ほう。クククク……蜘蛛女、中々面白い格好だな。さすがに我には遠く及ばんが。緑と黄色、そして格子模様か。奇抜なセンスをしている」 隣であたしと藤乃のやり取りを見ていたギルガメッシュがニヤニヤしながら、そう呟いた。 光が消え、私がなんか変化したっぽい自分の身体を見た時に覚えた感想を一言で述べるとする。 それは、もう、全ての感情をその短い言葉に込められるくらい単純なものだった。 「だ、ださ……」 とりあえず、超ださかった。 最初のルール説明の際に広間でぶっ飛ばされた変身ヒーロー……とも違う。 あちらは何と言うかメカメカしていたが、こちらはどちらかと言えば戦隊物路線だ。 タイツのような緑色の衣服が全身を覆い、上半身は眼を覆いたくなるような黄色。 もしかして蜘蛛をイメージしているのだろうか、微妙に網目が入っている辺りがヤバイくらいださい。 「アハハハハハハッ、結城はんのは凄まじいセンスやなぁ!! うちのは案外カッコいいですえ?」 高らかに大笑いする藤乃の方はなるほど、確かにそれなりの外見だった。 イメージカラーは紫。あっちは特撮ヒーロー全身タイツ、と言うよりは鎧っぽい感じだ。 くっ付いてるヒラヒラもスカートのようで、ある意味ドレスのように見えなくもない。 ……いや、待て。 それ以上に気にしなければならないことが一つだけある。人として。 「……なんで、アンタ飛んでんの?」 「……変な事聞きますなぁ結城はん。あんさんも飛んではるやないですか」 「え、は…………うわ」 あまりの衣装のダサさに気付かなかったが、なんとあたし自身も飛んでいた。 高度は…鴇羽のエレメントと同じくらいだろうか。さすがに制限が掛かっているとは思うが。 慣れない感覚だが、それなりに思うがままに飛行が可能なようだ。 それに何と言うか、全身の力も上がっているような気がする。 どうもこの不思議衣装は見た目の最悪具合と反比例して、高い性能を誇っているらしい。 しかし、よりによって黒猫の格好をしていたギルガメッシュに馬鹿にされるのは納得がいかない。 あたしが文句を付けようと、ギルガメッシュの方を見た――その瞬間、 「――藤乃静留っ!!!」 一人の男が大声で藤乃の名前を呼んだ。 □ 《Section-17:衛宮士郎――魔術師 ①》 「なんでっか……衛宮はん?」 自分は何も問題のあるような行為はしていない。 そうとでも言いたげな瞳で藤乃静留は俺の呼び掛けに応えた。 「教えろ!! イリヤを……イリヤをこんな目に遭わせたのはお前なのか!?」 「そう、うちやで? なんかあきまへんか?」 「良いわけがないだろうがっ!! どうしてこんな事をした!? 「どうしてって、そらぁ……」 俺は憤っていた。全身の細胞が燃えるように熱い。 ギルガメッシュや東方不敗との戦いで受けたダメージも勿論ある。 だが、それ以上に俺の中を貫いていたのは藤乃静留に対する明確な怒りの感情だった。 「やっぱなぁ、少しでも参加者が減った方が嬉しいやろ?」 「――――ッ!?」 「地道な所からコツコツと減らしていかんとなぁ。絶え間ない努力はいずれ報われるんやで?」 俺の身体を緑色の炎が駆け回る。 事も無げに、まるで他人の命などゴミ同然であるかのようにコイツは言い捨てた。 それは、つまり、奴は平然と他人を殺せる人間であるということ。 いや、既に人間ですらないのかもしれない。 そして――それになにより、俺が許せないのは……ッ!!! 「アンタは……アンタは人殺しなんてやって玖我に申し訳ないとは思わないのかッ!?」 玖我――玖我なつきのことだった。 俺はあの時、彼女がいなければ確実に死んでいた。 死の淵で玖我が呼び出した銀色の狼に命を救われたのだ。 そして、今の藤乃静留と結城奈緒の会話から察するに彼女が乗っている紫色の蛇もあの狼と同じ存在なのだろう。 確かに、俺達が一緒に居た時間は短かった。 だけどそれでもアイツが何気なく口にした『藤乃静留』という名前に込められた想いの深さを読み取れないほど鈍感でもなかった。 二人は、多分、深い絆で結ばれた――そう、俺とイリヤの関係に似た暖かい環で結ばれていたのだろう。 「俺はアンタ達の関係はよく知らない……だが、玖我は藤乃静留、アンタの事をずっと心配していたんだぞ!? 大切な友人を殺したこのふざけた殺し合いに、そのアンタが乗るって言うのかよ!!!」 「………………あんさん、なつきの事知ってますん?」 「ああ、知ってるさ。知ってるとも!! 俺は玖我を守れなかった。俺が情けないばっかりに、玖我は、玖我はあの牧師に殺されたんだ!」 それは心からの叫びだった。いや、もはやソレは懺悔に近かったのかもしれない。 すぐ近くに言峰が居るのならば、いっそアイツでもいい。 俺は、俺の胸に燻っていたこの篝火のような衝動をずっと、吐き出したいと思っていたのだから。 「――ああ、そんなら話が早いわぁ」 クスリ、と。 藤乃静留は紫色の鎧のような服に覆われた指先で、自らの唇を撫でた。 「なつきは、な。《蝕の祭》の時も、うちを受け止めてくれたんやで」 「蝕の……祭?」 「うちが何人なつきのためにHiMEを舞台から蹴落とした事か――そこに居る結城はんだってそうや。 この清姫が……結城はんのチャイルドを食い殺したんやで。一切の容赦も躊躇もなく、なぁ」 藤乃静留はずっと淡々と同じペースで話し続ける。 俺の遥か後方。ギルガメッシュの隣に立っている結城奈緒がクッ、と唇を噛んだ。 「そやし、その辺りは何とかなると思っとるんよ。 実際、あっちの方が『相手が全部友人や知り合い』だった分、残酷だったとも考えられるしなぁ」 「だから、イリヤを――」 「そや。大体、あんな時間に一人でほっつき歩いとるのがいけへんのやで? 大体、うち以外にも『怖ーいお兄さん』が居たかもしぃひん」 俺は、グッと右の拳を握り締めた。左は骨が折れていて使い物にならない。 それでも、心の中の俺は両の拳を固く結んでいる。 「藤乃静留。君は――俺が、倒す。玖我のためにも、いや――君自身のためにも俺が、君を倒す!!」 「なつきの、ため? フフフフフいかんなぁ衛宮はん。その冗談、これっぽちも笑えまへんで。 それに、な。そもそもなつきが死んだのに衛宮はんが、おめおめと生き延びているのはどういうことなん? 死んでなつきに侘びた方がええとちゃうん?」 「冗談なんかじゃないっ!!! アンタは自分が囚われているのに気付かないのかっ!?」 そう、これは玖我なつきという少女のための戦いだ。 そして同時に藤乃静留という少女のための戦いでもある。 衛宮士郎は『正義の味方』に憧れる存在だ。 その血の一滴、肉の一粒、骨の一片に至るまで貫かれた意志によって行動する。 彼女は憑り付かれているのだ――妄執と狂気という名の愛に。 玖我が、最後に彼女を受け入れるとしても、だ。 大好きな人に人殺しなんてやって貰いたくないに決まっている。 彼女を縛っているのは愛だ。性別という垣根を越えた比類なき、純粋で、そして悪意のない無垢な愛だ。 俺は彼女を解放してやりたいと思う。 それに、今も微笑を浮かべている藤乃静留の顔は、笑いながら泣いている――そうとしか見えない。 「――シロウ君。残念だけど、僕はその意見に賛成出来ない」 「な……アンタは……!!」 「ヴァッシュ・ザ・スタンピード。ヴァッシュでいいよ」 「クククク――その男は中々に頑固だぞ? 貴様にも少しは見習わせたいくらいに、な」 豊かな金髪を重力に反抗するように逆立てた男が小さく微笑んだ。 神如き腕前を持つガンマン、ヴァッシュ・ザ・スタンピード。 死人を出さない、その一点に極限まで拘ったある種の境地に立つ男だ。 そして、俺の背後でギルガメッシュがニタリ、と笑った。どうやらこの問題に関しては傍観を決め込むらしい――それは、好都合だ。 「どんな理由があろうと、これは僕達が介入してはならない問題だよ。 君が翳した論理は君にとっての論理であって、シズルさん達にそれを当て嵌めるのはちょっと違うと思う」 「じゃあ、じゃあヴァッシュさんはこのまま――」 「ううん。僕も人が死ぬ光景は……見たくないからね。彼女は、イリヤさんに関しては完全に僕の責任だ。 シズルさんをあの時僕が見失いさえしなければ……」 ヴァッシュさんは俺の腕の中で、今にも息絶えようとしているイリヤを一瞬だけ見詰め、視線を落とした。 「だから、僕がシズルさんを止めるよ。禁じられた力を……使ってもね」 右手に握り締めた銃をヴァッシュさんが小さく撫でた。 力――あの巨大な蛇を眼の前にして、それだけの台詞が叩けるだけの奥の手があるというのか。 確かにヴァッシュさんの考えは俺と似通った部分がある。 俺は正義の味方であるということ、彼は決して誰も死人を出さないということ。 ヴァッシュさんのその意志にどんな過去があるのか、俺には分からない。 「シ……ロウ…………」 俺の腕の中で、小さな声が聞こえた。 「イリヤ!? 眼が覚めたのか!? 傷は、大丈夫なのか!?」 「大丈夫…………じゃ……ない……」 すぐさま腕の中のイリヤへと呼び掛ける。 イリヤは震えていた。全身をガクガクと揺らし、微妙に痙攣しているようにさえ見える。 野苺のような鮮やかなピンク色だった筈の唇も真っ青に染まり、吐き出される吐息は夜へと沈殿していく。 それでも、イリヤは億劫げに瞳を半分ほど開くと、唇を僅かながらに持ち上げ些細な笑顔を浮かべた。 「て、にぎって……て…………」 「手? おい、イリヤ!!! イリヤ!!!」 「い、い…………? わ、たし…………が、いい……って……いうまで、はな……しちゃ、ダメ……だからね」 「イリヤ!! しっかりしろ、イリヤ!!!」 動かない筈の左手と、そして右手。 二つでガッシリとイリヤの華奢で白い手を握り締めた。 背後からイリヤの身体を抱き締めるようなそんな、不恰好な体勢になる。 強烈な痛みが二の腕の辺りを襲うが、こんなモノ――イリヤの痛みに比べれば塵にも等しい。 「ね…………シ……ロウ……わ……たし……」 空白。沈黙が星と月と闇のステージを支配する。 「シ、ロウの…………やくに……た……てた……よね……?」 「ああ立った!! イリヤは頑張った!! だからもう、喋るんじゃない!!」 どうすればいい。どうすればイリヤを助けることが出来る!? 「……ユメ……は……かな……うよ……」 「え?」 ぽつり、と。 「ね……ずっ……と……シ……ロウ……は、シ、ロウ……にとっての……セイギ……ノ……ミカタ……で……いてね」 「イリ――」 別れの言葉も言えなかった。 瞬間、彼女の首が俺の胸にトン、と軽い音を立てて倒れこんだ。 白銀の髪がフワッ、と舞う。 イリヤの甘い香りが俺の脳味噌をくすぐる。 俺の頭も、意識も、真っ更な白に侵蝕される。 頭がおかしくなる。気が狂ってしまいそうになる。 感情が、爆発する。 「うおおおおおおおおおおおおおおおおおおおっ!!!!」 イリヤ、俺は、俺は―― 「藤乃……静留」 「どないしはりましたか? 衛宮はん」 「俺は…………『正義の味方』にはなれない」 だって、俺は―― 「……薄情な人でんな。イリヤはんの最期の言葉、まさか聞き逃したんどすか?」 「違う。俺は、単なる正義の味方じゃなくて――」 右手に、力が集まる。 「今だけは、今だけはイリヤの――『イリヤの味方』になってやりたいんだ」 回る。 回る。 細胞が、 頭が、 感覚が、 血液が、 神経が、 螺旋を描き、そして全身に張り巡らされた魔力回路を駆け巡る。 「――――投影(トレース)」 「――――開始(オン)」 そうだ。今なら――何でも出来るような気がした。 右手に思い描くは『勝利すべき黄金の剣』などではなくて、俺自身の願い。希望。全てを込めた星の瞬きにも似た一振り。 ――――約束された勝利の剣。 投影は一瞬で完了した。 自らの存在がブレてしまうようなこともない。 俺の右手には剣のサーヴァント・セイバーの持つ最強の聖剣『エクスカリバー』が握られていた。 「ダメだッ!! 止めるんだシロウ君!!!」 ヴァッシュさんが大声で俺を制止しながら銃を構えたが、俺にはこの捉え所のない感情を吐き出すことしか出来なかった。 「藤乃静留ッ!!!!!! 俺は……俺は!! イリヤのために――お前を討つ!!!」 「そうやで衛宮はん! さっきの無茶苦茶な論理よか、よっぽど分かりやすいわぁ! なんや、さっきよりずっと男らしい目付きになっとるやないか!」 藤乃静留が手に持った薙刀を翳し、こちらに向けて蛇のように打ち出した。 そして、それと全く同じタイミングで足元に控えていた六頭の蛇が俺を食い殺そうとその首を同時に伸ばす。 だが、それが――なんだと言うのだ。 「俺は――負けられない」 イリヤのために。イリヤの敵を討つために。 「――約束された」 剣を高く、上段へと構える。 そして何も考えず振り下ろす。ただ――無心に。 心の底からの感情と共に。 「勝利の――――」 全てを、消し去る。 その時。 タンッ、タンッ、と短く、そして小さな音が二つ、響いた。 空気がまるで何か背後から迫ってくる悪鬼に引寄せられているような感覚を覚えた。 そうだ、闇だ。闇が一瞬で世界を覆い尽したのだ。 それにしても、どういうことだ? 声が……出せない? どれだけ腹の底から声を絞り出そうとしても、唇から漏れるのは間抜けな風の吹くような音だけ。 背中が熱い。まるで火傷でも負ってしまったみたいだ。 どうなってしまったんだろう。 俺はただ、ずっと、イリヤの味方でいてやりたいって思っただけなのに。 一秒の間を置いてカラン、という乾いた金属と金属がぶつかり合う音が漆黒の空に木霊する。 何かが俺の右手から滑り落ちたようだった。 身体が地面へと吸い込まれていく。 擦れていく視界の片隅に、黒いコートを羽織った銀髪の男が右手に拳銃を構えている姿が映った。 男はまるで氷のような冷たい視線で俺を見下ろしている。 殺意が、侵蝕する。 ドン、という物騒な音と共に冷え切ったアスファルトの大地が俺を手荒く迎えてくれた。 衝撃に意識を朦朧とさせながら、俺はゆっくりと顔を上げる。 そこに見えたのは――巨大な蛇。大口を開けて俺を飲み込もうとしている紫色の大蛇だった。 対処する方法は……ない。そもそも投影した武器を扱う手が足りない。右手は弾丸で撃ちぬかれているし左手はずっと、さっきから使用中だ。 ああ、そうさ。 俺は今――少しだけ冷たくなった『大切な人』の身体を抱き締めるので精一杯だ。 もう、絶対に離したりなんかしない。 「イ…………リ、ヤ……」 黒と紫。二匹の『蛇』に俺は噛み殺される。 【イリヤスフィール・フォン・アインツベルン@Fate/stay night 死亡】 【衛宮士郎@Fate/stay night 死亡】 時系列順で読む Back やろうぜ、バトルロワイアル!(後編) Next PRINCESS WALTZ of 『Valkyrja』 (後編) 投下順で読む Back やろうぜ、バトルロワイアル!(後編) Next PRINCESS WALTZ of 『Valkyrja』 (後編) 236:やろうぜ、バトルロワイアル!(後編) ラッド・ルッソ 236:PRINCESS WALTZ of 『Valkyrja』 (後編) 236:やろうぜ、バトルロワイアル!(後編) 衛宮士郎 236:やろうぜ、バトルロワイアル!(後編) イリヤスフィール・フォン・アインツベルン 236:やろうぜ、バトルロワイアル!(後編) ギルガメッシュ 236:PRINCESS WALTZ of 『Valkyrja』 (後編) 236:やろうぜ、バトルロワイアル!(後編) 東方不敗 243 リ フ レ イ ン 236:やろうぜ、バトルロワイアル!(後編) ビシャス 236:PRINCESS WALTZ of 『Valkyrja』 (後編) 236:やろうぜ、バトルロワイアル!(後編) 藤乃静留 236:PRINCESS WALTZ of 『Valkyrja』 (後編) 236:やろうぜ、バトルロワイアル!(後編) 結城奈緒 236:PRINCESS WALTZ of 『Valkyrja』 (後編) 236:やろうぜ、バトルロワイアル!(後編) 柊かがみ 236:PRINCESS WALTZ of 『Valkyrja』 (後編) 236:やろうぜ、バトルロワイアル!(後編) ヴァッシュ・ザ・スタンピード 236:PRINCESS WALTZ of 『Valkyrja』 (後編) 236:やろうぜ、バトルロワイアル!(後編) ニコラス・D・ウルフウッド 236:PRINCESS WALTZ of 『Valkyrja』 (後編)
https://w.atwiki.jp/gcmatome/pages/1124.html
PRINCESS WALTZ 【ぷりんせす わるつ】 ジャンル AVG+SLG 対応機種 Windows98/Me/2000/XP 発売・開発元 PULLTOP(ウィル) 発売日 2006年4月28日 定価 8,800円(税別) レーティング アダルトゲーム 廉価版 2014年7月11日/FFP 3,780円 配信 2018年8月31日/3,780円 判定 なし ポイント 魅力的なキャラ設定と舞台設定後半の展開が大問題 概要 あらすじ 特徴 評価点 賛否両論点 問題点 総評 余談 概要 株式会社ウィルプラスのブランドの一つ「PULLTOP」の5作目。(『夏少女 サマーディスク』は除いてカウント) あらすじ 時は現代、所は日本。 平凡に暮らしていた主人公『深森 新』の前に、一人の金髪の少年が現れる。 少年の名は『クリス=ノースフィールド』。「七央城の王子だ」と彼は言った。 運命か偶然か。クリスの指輪をはめてしまった新は、彼と行動を共にすることになる。 クリスの周りに集い来るは、いずれ劣らぬ美しさを持つ姫君たち。 きらびやかなドレスに身を包んだ姫君たちは、驚く新のことなどお構いなしに、苛烈に、華麗に、戦闘を開始する。 それは、『プリンセスワルツ』。 立った一人の王子を巡る、世界で一番華やかな戦い─── (パッケージ裏より引用) 特徴 他のアダルトゲームの例に漏れずノベル形式である。 しかし物語内での戦闘シーンの多くはカードバトル形式であり、負けると基本的にそのままゲームオーバーとなる。 カードバトル詳細 1ターン内2ラウンド制で1ラウンド目に競り勝った側が2ラウンド目に攻撃権を得るという形。 攻防結果は三竦みとなっている『斬』『突』『薙』のカードの相性と、数値の合計値によるもので決まる。また、色々なスキルもある。 敵を早く倒すほど、また大きなダメージで止めを刺すほど大きな経験値が貰える。これを使って自分を強化していく。 取得した経験値を元に、自分でステ―テスやスキルを割り振りして強化する仕組み。 『第一部』と『第二部』に分かれており、ルート分岐があるのは『二部』の終盤のみ。 部の中では『○話』と分けられて進んでいくが、戦闘中に減る体力が回復するのはあくまで『日付』が進む毎である。 評価点 魅力的なキャラ あくまでクリスがメインヒロインという扱いだが、それ以外の各ヒロインもそれぞれ特徴やバックボーンがしっかり描かれていて作品に引き込まれやすい。 姫達は姫らしい独特な衣装(*1)を身にまとい見た目も華やかで、内面も非常に誇り高い。 主人公は取り乱す場面や、力不足のまま頑張ろうとして邪魔になるような場面も多いが(*2)、頑張りもので男前な部分もちゃんと描かれている。 姫達が戦い合う殺伐とした舞台設定 戦うヒロインものというのは珍しくないが、ヒロイン同士でしかもほぼ全員がここまでストレートに戦い合う作品は珍しい。 流石に日常場面でも殺伐としているわけではない…が、設定が設定だけにこの時点から策謀が張りめぐらされていたりもする。 ADVでも戦闘描写は描かれており、これも熱いものになっている。特にアンジェラ対リリアーナ戦はこれはラストバトルか? と思える程に熾烈なものになっている。 キャラクターの描写以外にもかなり多くの伏線や設定があり、ユーザーを飽きさせない工夫が為されている。 BGMは絢爛さを象徴するようなものから戦闘シーンまで、独特な世界観に合わせた良い曲が揃っていて場を盛り上げている。 カードバトルの演出 互いの出したカードが衝突し競り負けた方のカードが弾け飛ぶ、攻撃時にキャラクターのカットインと共にエフェクトが飛び交う。 更に自身のHPが危険域に達すると台詞が入り、以降は苦しそうに息をつくボイスが入り続けるなど、盛り上げ方は上手い。 賛否両論点 カードバトルは雑魚キャラである『ガードナー』(モンスターのようなもの)との戦いが主であり、華やかさにかけるせいで面倒くさい印象が強い。 ただこの戦闘があるので、成長要素に色々な余地が生まれている必要悪の面もある。 現実世界側に立ち絵付きのキャラが結構居るのだが、導入部以外にはほとんど存在意義があるのか? という状態(*3)。後半はのどか以外出番は無い。 要するに異世界のエルディラントの話ばかりがメインで、現実世界の扱いはかなり軽い。大体がモブキャラなので問題無いと言えば問題無いが。 一応日常場面や戦いの舞台はほとんどが現実世界(似た様な世界やら、結界が張られているやらの説明はされているが)である。 + ネタバレ(クリックで開閉) モブキャラの存在意義は変身系ヒロインでもある、金田理子の存在を木を隠すなら森のように隠ぺいするためとも言える。恐らくこれが一番大きい。 モブキャラの内でものどかだけは主人公に近しい存在だが、あまり存在意義はない。 要所要所で少女向け童話ちっくなナレーションが入っている為、恐らく『普通の少女』(読み手)の象徴的な存在なのだと思われるが…。EDの後日談は彼女の視点で描かれる。 問題点 カードバトルが苦手だとゲーム進行が面倒くさい。 イージーモードもあるが戦闘をスキップ出来る訳ではなく、取得経験値も減るので特に初回では選択し辛い。 前半で戦う事になる竜の姫アンジェラとの戦いは、知っておかないとかなりの苦戦を強いられる。 あるガードナーとの戦いから日付を跨がず実質的な連戦であり、アンジェラの得意属性もこちらにとって相性が悪い。正に序盤の壁。 一応カードバトルが入る毎にセーブするかの選択肢が出るため、ちゃんとデータを取っておけば前の戦いから出直す事もできるのが救いと言えば救いか。 + ストーリーのネタバレ(クリックで開閉) 後半の大幅な失速。 ゲームの第一部は姫同士が戦う熱い物語が展開される…のだが、その第一部が唐突な終わり方(正確には少し違うが、メインヒロインが死ぬ。)を見せる。 第二部では伏線は十分張られていたのだが、それを考えても『黒幕』が唐突な現れ方をして(伏線の消化方法が良くない)、姫達が一丸となってそれに立ち向かうという展開になる。 第二部にもカードバトルでの戦闘シーンはもちろんあるが、敵はワンパターンな上に第一部と比べると圧倒的に弱い。第二部は全く経験値を使わなくても楽勝で勝ち進めるほど。 しかも黒幕との最終戦も無いままゲームは終わる。最後に戦う敵はたしかに頭一つ出た強さを持っているが、ターンが進めば自動的に勝つという有り様。 戦闘シーンのクライマックスは第一部中盤のリーゼル戦であり、それ以降は見栄えもしなければ強くもない敵と戦い続ける作業的な戦闘シーンが続く。 何だかんだで憎み切れないところのあるラスボスよりも、はるかにいらっとするキャラとは戦わない・決着をつけないまま終わる。 一応悪役ではないみたいなことを匂わせているが、ユーザーからは「こいつうぜぇー」って思うこと請け合いなキャラなのでイライラする。 EDが一つだけ。 第二部終盤に『姫を選ぶ』形式の選択肢が登場する。そこで複数回選んだ姫と後に絆を深めあいHシーンに入るのだが、誰を選んでもエンディングにはほぼ影響しない。 ED以外の違いも、各ヒロイン毎による能力の違いなどはあるが物語の違いは少なく実質一本道。周回する場合は作業感がとても強い。 EDもラスボスを倒した後はかなりあっさりと終わりので、「これで終わったの?」とポカーンとしやすい。 各ヒロインの扱いに関しても、主人公にとってはあくまでメインヒロインが一番であり、他の姫といくら親密になってもそれをはっきり公言している。 ではメインヒロインが優遇されているかと思えばそれも微妙であり、第一部では最も登場する機会があり、Hもするのだが『これは恋愛か?』と言える雰囲気のまま。第二部に至ってはED直前まで登場はおろか台詞も無く、再会後はすぐEDになる。 お互い大切な存在にはなっているが、最後まで恋愛的な描写は薄い。 また、このメインヒロインは男装キャラであり、人気投票でも5位と好みが分かれるヒロインでもある。 ただクリス票はイーリスへの票の分散が少なからずあると思われ、明らかに浮いているのは6位の清白(一人だけ超極太まゆげ・大人しそうに見えて攻撃方法が格闘・必殺技を出す時にヤ○ザの入れ墨みたいなのが浮かび上がる・本気の時の服装が姫っぽくない・クリスと旧知の仲で当初から慕っている(※女とは知らない)…などかなりのイロモノ)のみと言える。 総評 類を見ない個性的なヒロインを揃えて、彼女達の描写なども申し分ないのだが、 肝心の恋愛展開は一切無く(Hシーンはクリスと2つ各ヒロイン1つずつ)、一本道なストーリーに加えてEDも非常にあっさり終わる。 戦闘シーンも華やかだった前半に対して後半はとにかく華がない…ボス達は中々ゴツいのだが前半のヒロイン達が頑張り過ぎたせいで相対的にしょぼく見える。 第一部に関しては決して悪くない出来のため、惜しい作品と言える。 余談 2018年2月16日に発売された『PULLTOP 15th × 15タイトル プレミアムアニバーサリーパック』に本作及びOP曲を収録したCDが収録されている。
https://w.atwiki.jp/vocaloidenglishlyric/pages/1123.html
【Tags Clean Tears Luka Miku T-ism tO O】 Original Music title Out of Lies Romaji music title Out of Lies Lyrics written by T-ism Music written by Clean Tears Music arranged by Clean Tears Singer(s) 巡音ルカ (Megurine Luka), 初音ミク (Hatsune Miku) Click here for the original Japanese Lyrics Romaji lyrics (transliterated by motokokusanagi2009): kuchi kara deru kotoba itsumo uragaeshi de nakitaku narun dayo hitori ni naruto nakayoshi no manma de owaritaku wa nai no dakedo ima no kankei kowasuno kowakute sunao ni narenai watashi ni ateta anata no tegami okujō yobi dashi mune ga hari sake sōde sukoshi dake ūki o kudasai anata to muki aitai hitori no watashi toshite nante donna kao de iun darō? kuchi kara deta koto wa yappa ura gaeshi de nakutakumo naru desho? anata no mae de nakayoshi no manma de irarenaku naruka to omoeba omou hodo sore dake kowakute furueru ryōkata sotto daite kureta anata no te imasara nano kana? ōgoe agete naketa sukoshi dake jikan o kudasai imasara tomara nakute anata no nukumori kanjitara kokoro ga tokete ikuyo sukoshi no yūki kudasai anata to muki aitai hitori no watashi toshite nante donna koto o ieba ii? awateru kimochi ni brake o kakete shibori dashita bukiyō na watashi uke tomete kuremasuka? "sukoshi dake jikan o kudasai anata ni moratta yūki watashi niwa hitsuyō nai kara kaeshi tsudukete ikuyo sukina wake demo nai kedo kirau hodo demo naino anata ga nozonde kureru nara soba ni itemo ii kedo zutto itekureru yone?" kuchi kara deru kotoba tamani uragaeshi de anata no komaru kao tanoshimi dakedo nakitaku naranaiyo atatakai anata no hitomi no soko ni iru watashi ga waratte iru []
https://w.atwiki.jp/koubou/pages/14.html
ここでは、人形円舞曲 Marionette Waltzに関するデータをまとめています。 ルール このゲームのルールを書き込んでいます。 カードデータ カードデータを書き込んでいます。
https://w.atwiki.jp/qujila/pages/365.html
2014/04/27 AOYAMA NACHT MUSIK Vol.19 出演バンダプラネタリオ くじら杉林恭雄(vocal, guitar) 近藤達郎?(piano, accordion, harmonica, chorus) 中原信雄?(bass) 楠均(drums, chorus) コンクリーツ DJ hb 会場LAST WALTZ(渋谷) Open/Start18 00/18 30 Charge2500/3000+drink セットリスト ※くじらのみ 女たちが泣いているから DRAGON ロンド エリコ みずたま NUDE ナガラリバー KAPPA かわいいひと コメント ライブの感想をどうぞ。 名前 コメント
https://w.atwiki.jp/qujila/pages/332.html
2012/07/16 AOYAMA NACHT MUSIK Vol.1 出演カランツバターサブレ エマーソン北村 くじら杉林恭雄(vocal, guitar) 近藤達郎?(piano) 楠均(drums) エマーソン北村?(keyboard) DJ hb 会場LAST WALTZ(渋谷) Open/Start18 00/18 30 Charge2500/3000+drink セットリスト 銀河のブギ エリコ ふたこぶらくだに会ったら みずたま ロンド 電球王国 マッチ工場の火星人 女たちが泣いているから DRAGON(アンコール) ナガラリバー(エマーソン北村参加)(アンコール2) サボテン(エマーソン北村参加) コメント ライブの感想をどうぞ。 名前 コメント